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多発性硬化症Q&A

病気・症状のこと

最近、再発が全く起きていません。
もしかしてこれは、「MSが治った」ということなのでしょうか!?
再発がないから…といって、MSが治ったわけではありません。
今後も治療をきちんと継続し、良い状態をこのまま維持していきましょう。

多発性硬化症(MS)は多くの場合、再発(症状が出る)と寛解(症状が治まる)を繰り返します。寛解期は普通に日常生活を送ることが可能ですので、寛解期の患者さんの多くが、学業や仕事、家事・育児、趣味などを楽しみながら、充実した毎日を過ごしておられます。

再発は、あくまで病気の活動性の一部を示しているに過ぎず、再発がなくても水面下では、神経細胞を覆っているミエリンが持続的に障害されているといわれています。
例えば、富士山の噴火は近年起きていませんが、富士山が火山であることには変わりありません。同じようにMSも、再発がないから…といって、MSが治ったとはいえないのです。

新たな「治療目標」を目指して、治療をきちんと継続

NEDA:No Evidence of Disease Activity(疾患活動性がない状態)

MSの再発予防と進行抑制の治療を継続的に行うことは、患者さんの生活の質(QOL:Quality of Life)を高めるためにも非常に重要です。

特に、近年注目されているMSの治療効果を測る指標の1つとして、①再発がない、②MRIで新規病変がない、③MSに関連した脳萎縮の進行が認められない、④症状の進行がない、の4つを満たした状態である「NEDA-4」(ニーダ フォー、右図上図)を目指し1)、このNEDA-4を維持することが期待されています。

NEDA-4を目指して今後も治療をきちんと継続し、再発を予防して病気の進行を抑えながら、良い状態をこのまま維持していきましょう。

1) 日本神経学会 監修 『多発性硬化症・視神経脊髄炎診療ガイドライン2017』 医学書院 p143 2017年

【回答】慶應義塾大学 医学部 神経内科
教授 中原 仁 先生